贈与契約書
贈与契約とは、生前贈与など、誰かに物やお金を無償であげるときに結ぶ契約です。
そして、贈与契約における契約書のことを贈与契約書と言います。
贈与契約書は作成する義務はないものの、トラブルを防ぐために作成しておくことをおすすめします。
ここでは、贈与契約書についてご紹介します。
贈与契約書を作成する目的
贈与契約書を作成する目的は、贈与契約の内容を記録し、贈与が履行されたことを客観的に証明することにあります。
贈与者と受贈者の双方が合意すれば、口約束であっても贈与契約は成立します。
民法では、「贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方がこれを受諾することによって、その効力を生ずる」と規定されています。
しかし、口約束だけで贈与契約を行うと、言った言わないの争いになり、税務調査が入ったときに、贈与があったことを証明できない可能性があります。
このような理由から、贈与契約は書面で行うことが重要であると言えます。
贈与契約書を作成するメリット
贈与契約書を作成するメリットを4つご紹介します。
相続トラブルを防ぐことができる
贈与契約書を作成するメリットの1つ目は、相続トラブルを防ぐことができることです。
贈与者(贈与した人)に相続が発生すると、相続人全員で「遺産分割協議」を行い、誰が何をどれだけ取得するかを決めなければなりません(遺言がない場合のみ)。
この遺産分割協議の際、実際に生前贈与された金額が少ないにもかかわらず、他の相続人が「贈与した人に遺産を渡したくない。不公平だ。」などと主張すれば、相続トラブルに発展してしまう可能性が高まります。
贈与契約があれば、被相続人が生前に贈与した具体的な金額を証明することができるため、より公平な遺産分割を行うことができます。
贈与が実行されたことの証拠とすることができる
贈与契約書を作成するメリットの2つ目は、贈与が実行されたことを客観的に証明することができる点です。
口約束では証拠が残らないため、贈与が実行されずに無効となる可能性があります。
贈与契約書を作成すれば、贈与が無効になることはなく、確実に贈与を実行することができます。
贈与税や相続税の税務調査対策になる
贈与契約書を作成するメリットの3つ目は、贈与税や相続税の税務調査対策として活用できることです。
贈与税の税務調査は、相続税の税務調査をきっかけに行われるケースがほとんどです。
例えば、贈与者の相続発生後に相続税の税務調査が行われ、税務署から「知らない銀行口座から取得した金額の申告漏れがある」と指摘されたとします。
これが本当に贈与であったとしても、贈与契約書が作成されていなければ証拠が残らないし、贈与者はすでに亡くなっているので、贈与を確認する術がない状態です税務署は贈与契約書がない場合、貸付金や立替金とみなし、贈与者の財産に相続税がかかるだけでなく、贈与者にも加算税がかかる可能性があります。
贈与契約書を作成することで、貸与や立替ではなく、贈与であることを主張することができます。
不動産登記(名義変更)がスムーズにできる
贈与契約書を作成する3つ目のメリットは、不動産登記(名義変更)がスムーズになることです。
贈与により不動産を取得した場合、贈与した不動産の「所有権移転登記(名義変更)」が必要になります。
所有権移転登記の際に登記名義人の変更理由を記載する必要があるため、贈与契約書に贈与により不動産を取得した旨を記載する必要があります。
事前に贈与契約書を作成しておくと、所有権移転登記の手続きがスムーズに進みます。
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- 経歴
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1978年11月29日生まれ。北海道苫小牧市出身。
苫小牧工業高等学校卒業。
平成20年、行政書士資格、平成23年に、司法書士資格を取得。司法書士法人アンドリーガルの代表として、様々な法律手続き・法律相談に対応する。
事務所概要
Office Overview
名称 | 司法書士法人アンドリーガル |
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所在地 | 〒053-0043 北海道苫小牧市日の出町2-14-18 |
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