生前贈与による登記手続き

相続税対策の１つに、生前贈与があります。

生前贈与とは、財産の所有者が生きている間に、その所有者が指定した相続人などに財産を贈与することです。

例えば、親が所有している土地や家屋などの不動産を子どもに譲渡することがあります。

土地や家、マンションなどの不動産を生前贈与する場合、不動産の所有者の名義を子どもに移す必要があります。

不動産の所有者の名義を変更するためには、登記簿上の名義を変更する手続きが必要です。

不動産取引や相続についてあまり経験がない方も多いため、登記手続きに不慣れな方もいらっしゃるかもしれません。

ここでは、生前贈与による登記手続きについて詳しく解説します。

登記手続きが必要な理由

生前贈与で不動産をもらったときは、必ず不動産の所有者を変更するための登記手続きをしなければなりません。

登記手続きは、法務局で登記申請を行います。

不動産の権利は、贈与契約を結んだだけでは、第三者に主張することができません。

つまり、贈与された不動産を売却したり、担保にしたりすることはできないのです。

不動産を譲渡した場合、売却して現金化したいと考える方もいらっしゃるかと思います。

権利を主張するためには、登記手続きにより不動産の名義を変更する必要があります。

不動産登記手続きの流れ

不動産の名義変更は、申請書と必要書類を揃えて、不動産を管轄する法務局に申請します。

自分で行うこともできますが、複雑な手続きが苦手な方は、登記手続きの専門家である司法書士に相談するのも一つの方法です。

具体的な方法について、インターネットでの申請方法もありますが、一般の方が司法書士のような専門的な環境を整えるのは難しいので、一般的には郵送で申請することをおすすめします。

書類の準備

まずは、必要書類を準備します。

主に必要な書類は以下のとおりです。

• 贈与をする人の印鑑証明書（申請日から3ヶ月以内に発行されたもの）
• 贈与する不動産の登記済権利証または登記識別情報通知書
• 贈与する不動産の固定資産評価証明書
• 贈与を受ける方の住民票

登記申請書の作成

次に、法務局に提出する登記申請書を作成します。

贈与の場合は、贈与登記の申請書を作成します。

法務局のホームページを参考に自分で作成することもできますが、登記申請の専門家である司法書士に相談することをおすすめします。

申請書に添付する書類を準備する

申請書に添付する書類は、以下の3点です。

• 寄贈契約書
• 財産を贈与する際に作成する契約書
• 登記原因証明書

また、登記を申請する際には、登録免許税を納めなければなりません。

登録免許税は、収入印紙を購入し、印紙台に貼ることで納付します。

法務局に書類を提出する

法務局に申請する際は、以下の順序で書類をホッチキスで留めて提出します。

1. 登記申請書
2. 登記原因証明書
3. 印鑑の短冊

なお、以下の書類については原本を返却してもらうことが可能ですので、別途添付していただいても問題ありません。

• 贈与契約書
• 印鑑証明書（贈与する側）
• 住民票（贈与を受ける側）
• 固定資産評価証明書
• 登記済権利証

登記申請時には、登録免許税の納付が必要です。固定資産評価額の2％に相当する額の収入印紙を購入します。購入後、用意した印紙台紙に貼付し、納税します。

登録の完了

法務局に申請後、書類に不備等がなければ1～2週間程度で登記手続きが完了します。

完了したら、その不動産の登記事項証明書を取得しましょう。

内容を確認し、間違いがないかを確認することが大切です。

生前贈与は司法書士法人アンドリーガルにおまかせください

司法書士法人アンドリーガルは、北海道で幅広く活動しております。

初回相談は無料で承っており、事前予約で休日・時間外も対応可能です。

生前贈与でお困りの際は、お気軽に当事務所までご相談ください。